2人目がほしいけど、義兄が筋強直性ジストロフィーを発症しました。発症前遺伝子検査や遺伝カウンセリング、治療・リハビリについてレポートします。

筋強直性ジストロフィーの家族計画・介護計画

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遺伝子検査

ついに発症前遺伝子検査を受けました。

投稿日:2017年3月18日 更新日:

いよいよこの日がやってきました。私たち家族の運命は?結果が出るまでの一カ月どうやって過ごす?いろいろ考えてしまいます。先日のお義兄さんの診察のショックを引きずりながら、早めに病院に到着しました。受付を済ませて、院内にあるドトールコーヒーでポケベルが鳴るのを待ちます。ポケベルが鳴ったら神経内科の受付に移動するのですが、ここからが本当に長かったです!

まずは神経内科を受診

遺伝子検査を受ける前に、「現時点で本当に筋強直性ジストロフィーの症状が出ていないのか?」を診断していただきます。筋強直性ジストロフィーでは本人の自覚症状があまりないことが特徴でもあるので、本人の申告だけではなくきちんと検査を受けて、それから発症前遺伝子診断に臨むことになります。

予約は10:30でしたが、早めに行ったにも関わらず実際に受診できたのは12時過ぎでした。時間がかかるとは言われていましたがここまでとは。診察を受ける前に待ち疲れてしまいました。

筋強直性ジストロフィーの神経内科での検査内容

最初に名前や家族歴、お義兄さんの確定診断がおりていない状態で遺伝子診断を受けることの弊害などについて説明をいただきました。この神経内科の先生とお会いするのは初めてですが、遺伝子診療部で話したことがすっかり伝わっていて、驚きました。こういうことで信頼関係って強くなっていきますよね。

最初の検査は先生と向き合って座った状態で行いました。

  • 先生の人差し指の先を目だけで追う
  • 眼をしっかりつぶってから、ぱっと開く
  • アー、イー、ベーといいながら大きく口を開ける。ベーの時は舌を出す。
  • 先生が夫の顔の横を押さえて負荷をかけるので、先生の手を押し返すように首を傾ける(左右)
  • ばんざいをして、先生が片方の腕に負荷をかけるので、押し返すようにして腕を下に下げる。(左右)
  • 手を力を込めてぐっと握ってからぱっと開く
  • 診察用ハンマーで母指球(手の平側の親指の付け根にある筋肉)をたたく
  • 握力計で握力をはかる

続いて、椅子から立って検査を行いました。

  • 診察室内を歩いて3往復する
  • 手を使わずにしゃがんで、立ち上がる

発症前遺伝子診断の申請書類にサイン

診断の結果、症状は出ていないとのことで、発症前遺伝子検査の説明を受け、申請書類に署名しました。プライバシー保護のためすべて番号管理となるそうです。

 

採血

その場で採血ではなく、採血だけを実施する場所へ移動します。外来棟2階の外来中央採血室です。ここの受付で、さきほど神経内科の先生から受け取った遺伝子検査の書類などのセットを渡しました。採血室はとても大きく、モニターに自分の番号が表示された患者さんから順に入っていくシステムです。でも夫の扱いは普通の患者さんたちとは違い、番号は渡されませんでした。しばらくすると名前を呼ばれ採血室へと入っていきました。採血はあっという間に終わり、ついに、血液が旅立っていったなと妙な感慨にふけります。

 

いつもの遺伝子診療部へ

採血が終わったら寄ってくださいねーと事前に言われていたので、会計を済ませてからいつものお部屋をノックしてみました。カウンセラーの方と大学院生の方が待っていてくれて、すぐに先生も来てくださいました。やはりかなり時間がかかった方みたいで、先生たちに「お待たせして申し訳ありません。疲れたでしょう。大変でしたね。」と謝られてしまいました。確かに疲れましたが、それなりに気が張っていたのと、お義兄さんの診察のショックとでそれどころではない感じでした。たぶん、疲れすぎていたのでしょう。。

神経内科では症状なしと言われたことに加え、お義兄さんの主治医に手紙を渡したが読まれないかもしれないこと、遺伝子検査自体を断られたことをお話しました。とにかくショックです、と。先生は、主治医の先生はお手紙をもらうのが嫌なタイプだったかもしれません、すみませんでしたと、また謝られてしまいました。ご提案に大喜びしてこちらからお願いしたことですので、先生に謝ってもらうことなんかぜんぜんないのですが・・・。

次のステップとして、別の病院でお義兄さんに遺伝子検査を受けさせてあげたい、と話しましたところ、そのための病院探しをサポートしていただけることになりました。本当にありがたいです。

結果を聞きに来る日を確認して、長い一日が終了。確か15時くらいだったと思います。

 

心境

もっとナーバスになるかと思っていましたが、意外と普段通りの落ち着いた気持ちで過ごせました。遺伝カウンセリングのおかげかもしれません。あと神経内科的に症状がまったく出ていないということも、ほんの少しだけ陰性の確率が高いのでは?と期待させてくれました。

ここまで、時間をかけて勉強したり、陽性だった場合の生活をイメージしたりしてきました。なので「陽性でも何とかやっていけそうだ」という気持ちでいることができました。血液検査が終わったときは「ついに血液が検査に向けて出発したな。始まってしまったな。遺伝子の異常が判明するかもしれないけど、もう知るしかないな。」という心境でした。もう戻れないというか・・・でもそれほど特別感もなく・・・その次の予定が迫っていたので、気が付いたら忙しない日常にあっさり戻っていってた感じです。

自分たちに降りかかってきたこの難題に対して、順調に課題をクリアして前に進んでこられているのは、すべて京大の先生たちに出会えたおかげです。陽性だったとき、二人目の子どもをもたないことも、その分やりたいことにエネルギーとキャパシティを振り分けることも、そっちの未来の良さを理解しそれなりに楽しそうであることもあって、陽性でも大丈夫って思えます。残る心配は今いる子どもへの遺伝です。そのことだけは心の片隅に重い塊となって何年もあり続けるのでしょうが、治療薬の開発を信じるしかありません。だけど、それでも夫に出会って子どもを産んだことは後悔していません。日々の生活は本当に幸せで、子どもは本当に可愛いです。いつか彼を苦しめるときが来るのかもしれませんが、来るべきその時に備える時間もあります。ついに、発症前遺伝子検査を、ついに受けました。結果がわかるまでの約1カ月を粛々と過ごし、よりいっそう気持ちを固め、覚悟を決めて、結果をきくその日を迎えたいと思います。

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