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2人目を希望するも、情報不足を痛感
まずは筋強直性ジストロフィーについてインターネットで調べてみました。
この病気が「常染色体優性遺伝」であることがわかりました。つまり該当の遺伝子を受け継いでいれば重いか軽いかはさておき、いずれ発症するということになります。最初にかかった神経内科のお医者さんは「お兄さんが30歳で発症してて弟さんは発症してないなら、大丈夫だよ」といっていたのですが、確率は1回の妊娠ごとに50%。夫はまだ発症していないだけで、保因者かもしれないのです。
夫がもし保因者で将来発症したとしても、リハビリだけではなく、進行を遅らせる努力をしてくれると信じています。今、1歳の子どもは遺伝子検査を受けることができません。本人の意思で決断したときに、受けることになります。その結果がまた、残念なものになったとしても、受け入れて、対応していくしかありません。彼はもう、生まれてしまっているのですから。
ですが、2人目を作るかどうかはよく考えなければなりません。子どもはとてもかわいいし、もともと子どもがたくさんほしかった私はぜひ2人目がほしいと思っていました。ですが、もし夫が保因者で、子供に遺伝する可能性があるというのなら、それはよく考えなければなりません。その子の人生、その子のケアをする私たちの人生(子どもの世代になるほど発症が早まり重症化しやすい)、今いる子どもへの影響。妊娠を避けるのか、着床前診断を受けるのか、出生前診断を受けるのか、選択肢はけっこうたくさんあります。でも「ベスト」を判断できるほど十分な情報がありません。
だから、遺伝カウンセリングを受けようと思いました。カウンセリングではどのような病気か、病気そのものへの理解も深められると思ったからです。
不安な気持ちを理解してくれない・・・ドクハラ?
これからどうしたらいいか、何が一番いいのかもわからないし、頭がぐるぐると不安とパニックに襲われていました。
まずはお義兄さんが診断を受けた病院に電話し、事情を話し、「遺伝子検査を受けたい」「病気のことを相談したい」と伝えました。その病院が事情を一番わかってくれているので、そこから必要に応じて大きな病院に紹介してもらおうと思っていたのですが・・・。帰ってきた返事は「遺伝子検査なんて受けられるかわからないし、まぁ、うちの予約するならしてもいいけど?CTとったり一通り検査するから2万円くらい持ってきてね」不安を抱えた私の気持ちに寄り添ってくれるような対応ではありませんでした。
遺伝子診療科を発見!カウンセラーとの対話にやっと安心
そこでネットで遺伝子検査・遺伝カウンセリングといったキーワードで検索し、電話番号がのっていて直接連絡できる遺伝子診療科が比較的近くにあることを知りました。前回のことがあるので、こわごわと電話してみると・・・とても優しい声の女性が出て、すぐに的確な質問にうつっていきました。家系図を中心に私の知る限りの情報をあますことなく伝えます。その上で、比較的早い日時を予約することができました。とてもほっとしました。泣きたいような気持ちでした。
今の私たちには専門家の知識やアドバイス、カウンセリングが必要なのですが、それを得られそうな手ごたえというか、正しい道を見つけたというか、希望を感じる出来事でした。
遺伝カウンセリングについて
遺伝カウンセリングは通常半年ほどかけて、数回の面談を行うそうです。通常の血液検査とは違い、自分の未来を知ってしまう可能性のある検査です。「受けなければ良かった」という気持ちが起こらないようさまざまなことを確認し、覚悟ができてから遺伝子検査にすすみます。ですので、夫婦でカウンセリングを受ける方が良いとのことでした。
また、お義兄さんの病気について情報があればあるだけ持ってきてくださいとのことでした。そういうオーダーをしてくださることも嬉しいです。ちゃんと話を聞いてくれるのだな、本格的に相談にのってもらえるのだな、と安心感につながります。
質問事項をまとめておく
カウンセリングのときにいろいろ質問できるようなので、あらかじめ質問リストを作っていくことにしました。
病気のこと
・これからお義兄さんはどうなっていくのか、何年くらいで車いすになる可能性があるのか
・何をしてあげられるのか
・お義兄さんの精神的な問題のケアについて
遺伝子検査のこと
・検査でわかること(ほかの病気もわかってしまうのか?)
・検査に向けたスケジュール(最短スケジュールを確認する)
・子どもの検査について(子どもは何歳から受けられる?)
・検査前にしておくこと
・検査を受けるのは夫1人?夫婦とも?
2人目の妊活について
・2人目の妊活についてどう考えれば良いか、考え方のヒント
ほかにもあれば追加して持って行こうと思います。カウンセリング初回までドキドキして過ごします。。。